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第4章 ねり製品 第10節 燻製かまぼこ

燻製かまぼこ

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主生産地

保存方法

冷蔵保存

キーワード

スケトウダラ冷凍すり身/天草市/牛深/海水塩/燻製

備考

Kunsei-kamaboko

燻製かまぼことは

 燻製かまぼこは蒸しかまぼこを燻製にしたもので、独特の風味を特徴としている(写真1)
 熊本県天草市では、地元天草で作られた海水塩を用い、松材で燻製して製造されていた。昭和17年頃創始され、昭和20年から25年頃まではウルメイワシを原料として、簡単で小規模の燻製室を設置し、家庭の副業として製造されていた。昭和28年頃からアジを原料として、専業者によって製造されるようになり、この頃から機械化が進み、昭和41年から42年にかけてほとんどの業者が採肉から成形までの工程を機械化した。昭和40年代の後半から冷凍すり身を混用するようになった。
 製品のサイズは、初期は200~400gの大型であったが、昭和37年頃から現在の90~150gになった。 
 ここでは熊本県天草市牛深地区で生産されている燻製かまぼこについて述べる。

写真1 燻製かまぼこ(提供:貝川かまぼこ店)

主な生産地

 熊本県天草市牛深地区

生産と消費の動向

 かつては製造業者が数十社あったが、現在は3社のみとなり、このうち松材を使った伝統的な燻製を行うのは2社だけになっている。昭和58年に500万本程度あった年間の生産量も、令和6年には19万本程度まで減少した。しかしながら、以前は敬遠されがちであった燻製の風味が、最近は若年世代にも受け入れられ、リピーターの購入も多くなっている。

原料選択のポイント

 原料には、アジ、イワシ、シイラの魚肉、およびスケトウダラ冷凍すり身を用いる。

加工技術

 一般的な製造法で作った蒸しかまぼこを燻製にして、風味の付与と燻煙成分による保存性の向上を図る。

製造工程の概略

加工の実際

  • 擂潰らいかい 水晒しした魚肉(ミンチ)に対して冷凍すり身を40~60%加える。調味料の配合割合は業者あるいは原料魚の種類や状態によって異なる。配合例としては、魚肉と冷凍すり身の合計に対して塩(海水塩)2~3%、でん粉5~7%、化学調味料0.4~0.6%で、人工甘味料や卵白、みりんを加えることもある。

  • 成形 擂潰肉を製品の形状に成形した後、室温あるいは低温(冷蔵庫)に放置して坐らせる。放置する時間は、室温あるいは低温で、夏季は1~2時間、その他の季節では3~4時間である。

  • 蒸煮 100℃で20分間蒸煮する。

  • 燻製 燻材は松材を用いる。

  • 包装 真空包装する。

  • 殺菌 95℃前後で約40分間蒸気殺菌する。

加工に用いる機器等

 擂潰機、自動成形機、蒸し器、燻製機

製品の形態

 真空包装品は、賞味期限を印刷したシールを貼布して段ボール詰めとする。土産品用は数本を化粧箱に詰める。以前は無包装品もあったが、現在は真空包装品のみである。

包装および保管方法

 真空包装品の賞味期限は冷蔵で2カ月間である。

調理方法および食べ方

 普通のかまぼこと同様、わさび醤油で食べるとおいしいが、最近はチーズ入りやくんせい卵入りなど、そのままで十分賞味できる製品もある。また、おでんの具材としても好適である。

(著者:熊本県水産振興課 竹内 美彌子)


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