目次
第4章 ねり製品 第1節 蒸しかまぼこ

す巻きかまぼこ

印刷

保存方法

冷蔵保存

キーワード

スケトウダラ冷凍すり身/ストロー

備考

Sumaki-kamaboko/伝統的加工品

す巻きかまぼことは

 す巻きかまぼことは、地魚やスケトウダラ冷凍すり身から調製した肉糊を俵状に丸め(手作業あるいは専用の機械)、その周りをストローで巻き、蒸したかまぼこである(写真1)。身色の白さ、強い弾力と塩味が特徴である。島根県のほか、愛媛県、高知県、山口県などでも作られている。島根県では中部の大田市およびその周辺で最も盛んに製造されている。発祥は不明であるが、明治時代には作られており、当初は麦藁で巻いていた。ここでは、島根県で作られているす巻きかまぼこについて述べる。

写真1 す巻きかまぼこ(ストローをはずした状態)(撮影:永瀬光俊)

主な生産地

 島根県、高知県、愛媛県今治市、山口県下関市

生産の動向

 島根県では年間に30万本弱が生産されている。生産量は減少傾向にある。県内出荷がほとんどであるが、土産物としてのニーズも高い。

原料選択のポイント

 島根県では、クラカケトラギス、キダイ、カナガシラなどが原料として用いられてきたが、近年ではスケトウダラ冷凍すり身が使われることが多い。愛媛県や高知県で使われているエソは島根県ではあまり使われない。
 す巻きかまぼこの特徴である身色の白さと強い弾力は、かつての主原料であった新鮮なクラカケトラギスの肉質に由来すると考えられている。 

加工技術

 地魚や冷凍すり身から調製した肉糊を、手作業または自動成形機で俵状に成形し、ストローを巻きつけて蒸煮する。

製造工程の概略

加工の実際

  • 擂潰らいかい 地魚の水晒し肉や冷凍すり身に塩とその他の調味料を加えて擂潰する。

  • 成形 肉糊を手作業または自動成形機で俵状に成形する。

  • ストロー付け 成形した肉糊にストローを巻きつける。

  • 加熱 中心温度85℃以上を目安に40分間蒸煮する。

  • 殺菌 真空包装した後、再加熱する。

加工に用いる機器等

 擂潰機、蒸し器、自動成形機、真空包装機

品質管理のポイント

 最も重視されるのは、身色の白さと食感である。食感は強い弾力、しなやかさ、くちどけの良さが重視され、会社ごとに特徴が異なる。

製品の形態

 写真に示したように、1本ずつ包装して販売されている(写真2)

写真2 各種製品(撮影:永瀬光俊)

包装および保管方法

 す巻きかまぼこはストローで巻いてあるため、気密性がなく保存性が悪い。そのため、通常の簡易包装製品のほかにストローを取り除いたかまぼこを、真空包装して再加熱した賞味期限の長い製品もある。冷蔵での賞味期限は簡易包装製品では7日間程度、真空包装製品では30日間程度である。

調理方法および食べ方

 ストローをはずし、生のまま食する。吸い物の具材など料理材料としても用いる。

(著者:島根県産業技術センター 永瀬 光俊)