目次
第3章 調味加工品 第6節 その他調味加工品

ブリのバーニャカウダ

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主原料

主生産地

保存方法

常温保存

キーワード

米麹/オリーブオイル/にんにく/熟成/バーニャカウダソース/ブリ味噌

備考

Buri Bagna Càuda/都道府県開発製品

ブリのバーニャカウダとは

 ブリのバーニャカウダは、ブリの身に米麹、塩を加えて混合・攪拌後、ブリ味噌(味噌と同様に発酵・熟成させた味噌様の発酵調味料、第3章第4節「ブリ味噌」参照)を主原料とし、オリーブオイルとニンニク等を混合したバーニャカウダソースである(写真2)。富山県農林水産総合技術センター食品研究所の技術協力により開発された。新聞やテレビ等でも取り上げられ、国内外の土産物店等で販売されている。
(本文末尾のコラム「バーニャカウダとは」もご参照ください。)

主な生産地

 富山県

生産の動向

 2025年11月に販売を開始し、1カ月間の販売量は約100本(100gの瓶入り)である。

原料選択のポイント

 春~夏に漁獲される脂質の少ないブリを用いる写真1

写真1 原料魚のブリ(提供:富山県食品研究所)

使用する副原料

 塩、米麹、オリーブオイル、にんにく等

加工技術

 本場イタリアのバーニャカウダソースの原料にはアンチョビーが使用されている。アンチョビーとは、カタクチイワシを塩漬けにして発酵させた食品であり、深い旨味が特徴である。本製品の原料は、アンチョビーの代わりに富山県農林水産総合技術センター食品研究所が開発したブリ味噌(魚味噌)を利用しており、アンチョビーと同様、発酵・熟成により生じた呈味成分である遊離アミノ酸が多く含まれている。
 主原料となるブリ味噌(魚味噌)については、米味噌の製造技術を応用したものである。すなわち、米味噌の原料である大豆の代わりに魚肉(ブリ)を用いて米味噌製造方法に準じた製造技術により発酵・熟成させる。

製造工程の概略

加工の実際

  • 原料魚 春頃に水揚げされた脂質の少ないブリを使用する写真1

  • 採肉 頭部、内臓を除去し、水洗して採肉する。

  • 原料混合 並塩が15%、米麹が約50%となるように混合する。

  • 発酵・熟成 常温で12か月以上、発酵・熟成させてブリ味噌(魚味噌)とする。

  • 混合 12か月以上、発酵・熟成させた魚味噌にオリーブオイル、にんにく等を加えて混合する。

  • 加熱 100~160℃(中心温度85℃)で30分間蒸煮加熱する。

  • 容器詰め ビンに詰める。

  • 殺菌 90℃の熱湯で30分間湯煎殺菌する。

  • 検査 金属探知機で検査する。

  • 製品 梱包して出荷する。常温で流通する写真2,3

写真2 ブリのバーニャカウダ製品 
(提供:㈲片口屋) 
写真3 ブリのバーニャカウダ 
(提供:富山県食品研究所)

加工に用いる機器等

 混合機、スチームコンベクションオーブン、湯煎機、金属探知機 等

品質管理のポイント

 異物混入防止に金属検知作業が必要である。

製品の形態・包装および保管方法

 製品の形態は、主にビン詰めであり、常温保存可能である。

調理方法および食べ方

 バーニャカウダのソース、パスタソース等として用いられる写真4

写真4 パスタソースの調理例 (提供:㈲片口屋)

同類製品例

 本製品に用いたブリ味噌に数種調味料をブレンドした製品として、鰤味噌豆板醤写真5がある。また、本製品と類似の方法でホタルイカを原料として製造したホタルイカバーニャカウダ写真6がある(第3章第6節「ホタルイカのバーニャカウダ」をご参照ください)。

写真5 鰤味噌豆板醤 
(提供:㈲片口屋)
写真6 ホタルイカバーニャカウダ 
(提供:㈲片口屋)

コラム

「バーニャカウダとは」 

 バーニャカウダとは、ニンニク、アンチョビーをすりつぶし、オリーブオイルで煮たソースに野菜を浸して食す、イタリア北部ピエモンテ州を代表する冬の郷土料理である。

 (著者:富山県農林水産総合技術センター食品研究所 原田 恭行)