冷や汁とは
冷や汁は宮崎県の郷土料理で、魚や香味野菜を入れたみそベースの冷たい汁である。(写真1)
発祥は農作業において田植えシーズンの暑い時期に、作業の合間に素早く食することができ、また体を冷やすのに効果的な料理として作られていた。夏の暑さが厳しい宮崎では、この冷や汁が普及している。いりこ、魚(トビウオやアジ)の焼き身と頭や骨から取った出汁で作った味噌汁を冷やし、ごま、キュウリ、青じそ等を混ぜ、麦飯にかけて食べる。
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主な生産地
宮崎県
原料選択のポイント
トビウオやアジを使う。特にトビウオは旨味や出汁の味が濃厚なため、冷や汁に向いている。脂が乗っていない魚の方がさっぱりとした冷や汁を作る上では適している。
加工技術
原料となる焼き身は魚を一度干物にして素焼きしたものを用いることで、臭みが軽減され、旨味がより一層増して美味しくなる。
使用する副原料
豆腐、キュウリ、ごまは、基本的な副原料として使用する。その他、ミョウガや青じそ等、様々な薬味が使われる。
製造工程の概略

加工の実際
- 原料処理 うろこ、内臓を取り除き干物にする場合は開きに、生のまま焼く場合は魚肉採取機を使用し、骨を除く。
- 焼成 干物の場合は素焼きにして身をほぐす。生魚の場合は、オーブン等を利用し魚肉を均一にのばして焼成し、水分を少なくすることで生臭さを低減させる。
- 調味 麦味噌や甘めの合わせ味噌、白ごま、料理酒を加える。
- 擂り 擂り鉢を2重にして外側に氷を打ち冷却しながら擂る。
- 包装 商品は真空包装商品が一般的である。
加工に用いる機器等
魚肉採取機
品質管理のポイント
原料魚は鮮度が良い状態で処理する。
製品の形態
水や出汁で溶かす、濃縮タイプの商品が多く販売されている。(写真2)
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包装および保管方法
真空包装が一般的であり、冷蔵もしくは冷凍保存する。
調理方法および食べ方
水や出汁で冷や汁の素を溶かし、麦飯(白米でも可)にかけ豆腐と薄切りにしたキュウリを加えて食べる。ミョウガや青じそ等の爽やかな薬味を好みで追加する。冷たい状態がおいしいので、氷を入れるとより一層、暑い夏にぴったりの料理になる。
(著者:宮崎県水産試験場 橘木 啓人)
(協力:株式会社 高橋水産)
