赤天とは
赤天は島根県浜田市発祥の揚げかまぼこの一種である(写真1)。パン粉をまぶした赤色の外観と唐辛子によるピリ辛味が食欲をそそる。かまぼこはもっちりとした食感で、パン粉のサクサク感と併せて独特な風味を生み出している。
昭和20年代に魚肉ソーセージあるいはハムカツをヒントに浜田市内の複数のかまぼこ店で同時期に開発された。元々は「赤天」ではなく、「ふらい天」「ぴり辛天」など様々な名称がつけられ、市内を中心に家庭向けの食卓や弁当のおかずの一品であった。その後、昭和62年(1987年)に江木蒲鉾店が全国放送のテレビ番組の取材を受けた際に、商品形態をイメージしやすい「あかてん」という名前をつけたことがきっかけで全国に知られるようになり、生産が次第に拡大した。今では浜田市のほか、江津市、出雲市、松江市でも生産され、島根県の特産品の一つとなっている。
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主な生産地
島根県浜田市
生産と消費の動向
生産のほとんどは県内向けである。
原料選択のポイント
白身魚であるスケトウダラの冷凍すり身を用いることが多い。
加工技術
塩魚肉すり身に食用色素で赤い色をつけ、唐辛子を混ぜピリ辛味とする。その後、長方形に成形してパン粉をまぶしてから揚げる。賞味期限を長くする場合は、真空包装した後に再加熱を行う。
製造工程の概略

加工の実際
- 擂潰 解凍した冷凍すり身に塩と赤唐辛子・食用色素を加えて擂潰する。
- 成形 長方形に成形し、パン粉をつける。
- 包装 簡易包装または真空包装する。 真空包装の場合は、再加熱して殺菌する。
加工に用いる機器等
擂潰機、成形機、フライヤー、真空包装機
包装及び保管方法
賞味期限は冷蔵で真空包装では約1カ月、簡易包装では約1週間である。
調理方法および食べ方
オーブントースター等で加熱して食べる。好みに応じて、醤油、生姜醤油、マヨネーズなどをつけてもよい。
(著者:島根県産業技術センター 永瀬 光俊)
