このしろ寿司とは
八代海で漁獲される新鮮なコノシロ(写真1、幼魚は「コハダ」と呼ばれる)を使った早馴れ寿司である。八代海に面した八代市や天草地方などで古くから祭事や正月などの行事の際に作られて親しまれてきた郷土料理である。製品は、背開きにした尾頭付のコノシロに寿司飯を詰めた姿寿司の形態が多い。
主な生産地
熊本県八代市、上天草市
生産の動向
時期は、主に秋から春頃まで作られる。以前は、祭事や行事の際に自宅で作られていた。
駅や物産館でも販売されている。
原料選択のポイント
原料には、鮮度の良いコノシロを用いる。
加工技術
このしろ寿司は、数時間の酢漬けにより保存性を高めている早馴れ寿司である。一般の馴れ寿司のような乳酸発酵による保存性向上や熟成による香味の醸成はないが、クセがないため食べやすいという利点がある。
製造工程の概略

加工の実際
- 原料 新鮮なコノシロを用いる
- 調理 背開き後、中骨を除去する。皮は剥がない。
- 塩漬け 一晩程度、塩漬けを行う。
- 塩抜き 適当な塩加減になるまで塩抜きする。
- 酢漬け 砂糖、塩、酒を加えた調味酢を調製し、数時間浸漬する。
- シャリ詰め すし酢を調製し、酢飯を準備する。酢漬けしたコノシロに酢飯を詰める。
- 包装 包装し、冷蔵保存する。
品質管理のポイント
製品は冷蔵保存し、消費期限は1~2日である。
製品の形態・包装及び保管方法
道の駅等の店舗では、主にトレイに1尾ずつ乗せたものがラップで包装されて販売される。
製品は冷蔵保存し、消費期限は1~2日である。
調理方法および食べ方
そのままか、少量の醤油を付けて食べる。時間が経ってシャリが硬くなった場合は、焼いて食べると香ばしさが出て生とは違った香ばしい味わいが出る。

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(著者:熊本県水産研究センター 岡田 丘)
