目次
第10章 缶詰・レトルト 第2節 その他缶詰

のどぐろ炊き込みご飯の素缶詰

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主原料

主生産地

保存方法

常温保存

キーワード

投棄魚/アカムツ/炊き込みご飯

備考

Nodoguro-takikomigohan-no-moto-kanzume

のどぐろ炊き込みご飯の素缶詰とは

 レトルトしたアカムツ(通称ノドグロ、以下「ノドグロ」と表記)の魚肉を用いた炊き込みご飯を缶詰とした製品である。未利用サイズのノドグロが在庫過多になっているため、原料の消費促進と生産者からの課題魚の買上げを促進するために、兵庫県立香住高等学校海洋科学科のシーフードコースの生徒と一緒に栄養価のある魚の炊き込みご飯の素を缶詰とすることを考案し、「炊き込みご飯の素缶詰」の開発を手掛けた。
(本文末尾のコラム 「漁業者支援PJ and SDGs14」もご参照ください。) 

主な生産地

 兵庫県

原料選択のポイント

 底引き漁船で船上廃棄されるサイズのノドグロ

使用する副原料 

 麹の魚醤(ノドグロ)

製造工程の概略

加工の実際

  • 原料水揚げ 沖合底引網漁船で漁獲された原料を船上で選別し、魚種・サイズ毎に梱包する。
    浜値の付かないサイズは廃棄されていたが、それを選別・梱包してもらい、セリで漁協が買う。
    原料は加工時まで冷凍保管する。

写真1 原料のアカムツ(ノドグロ)(JF但馬提供) 

  • 一次加工 兵庫県立香住高校の生徒が授業の一環として一次加工を担当している。
    冷凍原料を解凍し、手作業で内臓・頭・尾を取り除く。サイズが小さいので手間がかかる。
    製造量が多い場合は別途但馬漁業協同組合・津居山加工場に依頼している。

  • 食材調理 兵庫県立香住高校の生徒が授業の一環として、ドレスされたノドグロの煮熟・焼き入れ処理を担当している。製造量が多い場合は別途地元の缶詰業者に依頼している。

  • 炊き込みご飯・缶詰加工 
    ネクストキャンドフーズ(兵庫県たつの市)にて、以下の手順で製造している。

    原料入荷・保管 → 魚類解凍・検品 → 原料解凍後洗浄(水道水) → 食材調理(煮沸・焼き入れ等)→ 調理済食材の金属探知機による検査 → 食材及び調味液の充填計量(目視検査) → 真空巻き締め → 高圧高温殺菌工程(120℃ 35分) → 冷却 → 乾燥 → 缶底部賞味期限及びロット記号印字 → 静置 → 出荷前検査(缶形状等目視検査) → 梱包 → 出荷 
 写真2 のどぐろ炊込みご飯の素缶詰(JF但馬提供)

加工に用いる機器等

 真空巻締機

品質管理のポイント

 固形原料全量目視検品、恒温検査、無菌検査

製品の形態

 缶詰

包装および保管方法  

 常温

調理方法および食べ方

 炊飯器など・研いだお米2合と缶に入っている具材などを入れ炊飯する。

同類製品例(類似含む)

 はたはた飯の素・にぎす飯の素・ほたるいか飯の素など

コラム

「漁業者支援PJ and SDGs14」 

 但馬漁業協同組合では2015年頃から、意図せずに捕獲され、従来は廃棄されていた魚に付加価値をつけて生産者の漁業収入に反映させるべく、廃棄せずに選別・梱包した状態で港へ持ち帰ってもらい、セリで漁協が購入する取り組みを行ってきた。
  「のどぐろ炊き込みご飯の素缶詰」はこの持ち帰り魚を原料とした製品の一つであり、廃棄魚の削減はSDGs14「海の豊かさを守ろう」にも呼応した取り組みとなっている。
 また、廃棄魚を用いて天然醸造蔵の大徳醤油で約1年かけて発酵させた麹の魚醤を開発し、缶詰の味付けにも麴の魚醬を使用するなど、地元産品とのコラボも行っている。  

 (著者:但馬漁業協同組合 丸山 和彦)
(協力 兵庫県立香住高校)