ホタルイカバーニャカウダとは
ホタルイカバーニャカウダとは、富山湾で漁獲されるホタルイカを原料としたバーニャカウダソースである。ホタルイカの魚醤の製造副産物(魚醤を搾った後の固形物)を原料として有効活用している。富山県農林水産総合技術センター食品研究所の技術協力により開発された。新聞やテレビ等でも取り上げられ、国内外の土産物店等で販売されている。ホタルイカのバーニャカウダは、2025年 (一社)富山県食品産業協会「地域食品評価会優秀賞」を受賞している。
(第3章第6節「ブリのバーニャカウダ」のコラム「バーニャカウダとは」もご参照ください。)
主な生産地
富山県
生産と消費の動向
2024年10月に販売を開始し、1年間の販売量は約2,000瓶(100g入り)である。
原料選択のポイント
主に富山県に水揚げされるホタルイカを原料とする。
使用する副原料
オリーブオイル、塩、にんにく等
加工技術
本場イタリアのバーニャカウダソースの原料にはアンチョビーが使用されている。アンチョビーとはカタクチイワシを塩漬けにして発酵させた食品であり、深いうま味が特徴である。本製品の原料は、ホタルイカ魚醤の副産物(魚醤を搾った後の固形物)を有効活用しており、熟成により生じた呈味成分である遊離アミノ酸が多く含まれている。
製造工程の概略

加工の実際
- 原料 原料は、富山湾産のホタルイカであり、凍結保存した原料を解凍する(写真1)。
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(提供:富山県食品研究所)
- 熟成 55℃で3日間熟成させる。
- 不可食部除去 軟骨や目玉を除去する。
- 滅菌 120℃で20分間滅菌する。
- 遠心分離 遠心分離を用いて油分、液体を分離する。液体はホタルイカの魚醤として利用する。
- 塩添加 油分、液体を除去し残った固形分に塩を添加して塩の終濃度を15%とする。
- 原料混合 オリーブオイル、にんにくを混合する。
- 加熱 100~160℃(中心温度85℃)で30分間蒸煮加熱する。
- 容器詰め ビンに詰める。
- 殺菌 90℃の熱湯で30分間湯煎殺菌する。
- 検査 金属探知機で検査する。
- 製品 梱包して出荷する。常温で流通する(写真2,3)。
写真-イメージと②-994x1024.jpg)
(提供:㈲片口屋)
写真-③.jpg)
(提供:富山県食品研究所)
加工に用いる機器等
発酵槽、滅菌機、遠心分離機 等
品質管理のポイント
異物混入防止に金属検知作業が必要である。
製品の形態・包装及び保管方法
通常、市販する場合は、100g入り瓶に入れ販売する。
調理方法および食べ方
パスタソース、ディップソース、バーニャカウダソース等として用いられる(写真4~6)。
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同類製品例
本製品と類似の方法でブリ味噌(魚味噌)を主原料として製造した「ブリのバーニャカウダ」(写真7)がある(「第3章第6節ブリのバーニャカウダ」をご参照ください)。
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(著者:富山県農林水産総合技術センター食品研究所 原田 恭行)
