目次
第1章 乾製品 第5節 調味乾燥品

ソフトとば

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主原料

保存方法

冷凍保存

キーワード

塩干品/サケとば

備考

Soft-toba/伝統的加工品

ソフトとばとは

  「とば」とは、漢字で「冬葉」と書き、アイヌ語で群れを意味する言葉である。サケの塩干品で、製造方法は、サケを三枚におろし若干の塩味を付け、皮を付けたまま身を縦に切り乾燥させる。一方ソフトとばとは、同様に加工するが、調味液に漬け込み、乾燥時間を短くして、ソフトに仕上げたものであり、歯ごたえが柔らかいため好評である。場所によっては、1口大に刻んで加工したものもある。

主な生産地

 北海道、東北地方のサケの産地で製造されている。

原料選択のポイント

 原料は、河川に遡上そじょうしたサケや遡上する直前に海で漁獲された脂肪が抜けているサケが用いられることが多い。脂肪が多いと油焼けし、渋みが出るからである。

加工技術

 原料を三枚おろしし、身を縦に2つか4つに切って(もっと細切りする場合もある)、塩、砂糖を主体とした調味液に浸漬し、短時間乾燥させる。細切りし、皮を取り、1口大に切って調味、乾燥するものもある。

製造工程の概略

加工の実際

  • 原料 河川に遡上したサケや遡上する直前に海で漁獲された脂肪が抜けているサケを使用する。

  • 洗浄 河川で採捕されるサケは、ノロ(体液)が多いため、食塩等で良く洗う。

  • 三枚おろし、細切り 三枚おろし後、身を縦に細切りする(尾部は切らない)。ここで製品サイズの1口大(約10cm)に切るところもある。

  • 調味液漬け  食塩と砂糖を主として、酒やみりん、香辛料などで調味液を作り、濃度に合わせて数時間から1日間漬け込む。

  • 乾燥 調味液を切って、天日や乾燥機で数時間から1日間乾燥させる。仕上げに白ゴマを散布するものもある写真1

  • 包装 含気包装を行う。

  • 製品 梱包して出荷する。

写真1 乾燥中のソフトとば (提供:木戸川漁業協同組合)

加工に用いる機器等

 乾燥機 等

品質管理のポイント

 ソフトに仕上げるため乾燥時間を適切に調節する。

製品の形態

 尾部を切って皮を取ったものやスライス、カットという名称で1口大に切ったものがある写真2

写真2 ソフトとば包装品(提供:木戸川漁業協同組合)

包装および保管方法 

 包装した状態で冷凍出荷、保存される。解凍後、約5日間を賞味期限としている。

調理方法および食べ方

 そのまま又はあぶって食べられるが、炊き込みご飯等の料理に活用してもおいしい。

(著者:福島県水産海洋研究センター 千代窪 孝志)
(協力:木戸川漁業協同組合 鈴木 謙太郎)