目次
第3章 調味加工品 第2節 焼き加工品

うにの貝焼き

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主生産地

保存方法

冷凍保存/冷蔵保存

キーワード

100年フード/伝統の味/貝殻/蒸し焼き/生殖巣/貝焼き/焼き加工品/焼うに

備考

Uni-kaiyaki/伝統的加工品

うにの貝焼きとは

 うにの貝焼きは、採れたばかりの活ウニの生殖巣をホッキガイやアワビの貝殻に盛りつけて蒸し焼きにした加工品である。地域によっては焼うにともいう。生ウニより濃厚な味と香ばしさが特徴で、地元の「伝統の味」となっている。福島県では、産地魚市場で1個4,000円前後の値が付く。令和4年度に文化庁の伝統の100年フードに認定された。

主な生産地

 生産は福島県のほか、岩手県などで行われている。

原料選択のポイント

 キタムラサキウニ写真1の場合は、80g前後の生殖巣で、色が黄色いものがよい。産卵期になると身が崩れてしまうため、福島県で利用できるのは5~8月上旬までに採捕したものである。

写真1 キタムラサキウニ(提供:福島県水産海洋研究センター)

加工技術

 活ウニを素早く剥き、貝殻に見栄え良く盛りつけ、蒸し焼きにする。市場出荷時間にあわせ各工程を手際よく行うことがポイントである。

製造工程の概略

加工の実際

  • 原料 福島県ではキタムラサキウニ、岩手県ではエゾバフンウニも使用している。

  • 殻割り 生殖巣を傷つけないように割る。

  • 生殖巣取出 取り出しはスプーン等で行い、ピンセット等で丁寧に夾雑物を取る。

  • 貝殻盛りつけ  盛りつけの良し悪しで評価が変わるため、丁寧に見栄え良く盛りつける。福島県では、浜ごとにホッキガイの貝殻サイズを揃え、1個当たり焼き上がりで約120g(殻付き)になるよう盛りつける。岩手県ではアワビの貝殻を使用している。

  • 蒸し焼き 貝殻に盛りつけたウニと水を入れた缶を、小石を敷き詰めた鍋に並べ、蓋をして約8~10分間蒸し焼きにする(写真2)。焦げ付かないように注意深く火加減を調整する。蒸し焼きは原料を採取した当日、または冷蔵庫で保管し翌日早朝に実施する。

写真2 蒸し焼きの準備(提供:千代窪孝志)

  • 放冷 室温になるまで、放冷する。

  • 包装 ポリエチレン製の包装袋で個別包装を行う。

  • 製品 梱包して出荷する。

加工に用いる機器等

 鍋、コンロ 等

品質管理のポイント

 焼き色の美しさを保つため、生殖巣が黒ずんでいるものは使用しない。

製品の形態

 いわき市では貝の大きさと製品重量を統一している(写真3)

写真3 うにの貝焼き (提供:いわき市漁業協同組合)

包装および保管方法 

 買受人は個別包装し販売している。冷蔵又は冷凍保管される。

調理方法および食べ方

 そのままでも美味しいが、レンジ等で温めると香り高くなる。風味豊かな炊き込みご飯(写真4)がお勧めである。

写真4 うにの貝焼きを利用した炊き込みご飯(提供:福島県水産海洋研究センター)

(著者:福島県水産海洋研究センター 千代窪 孝志)
(協力:いわき市漁業協同組合 長谷川 靖浩)