目次
第8章 塩辛類 第2節 その他塩辛

あみ漬け

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主原料

保存方法

冷蔵保存

キーワード

すくい網/たも網

備考

Amizuke

あみ漬けとは

 あみ漬けとは、アキアミを塩漬けにしたものであり、原料は、サクラエビ科のアキアミで、秋田県以南の沿岸域に分布し、瀬戸内海や有明海では、秋季に群泳するアキアミがすくい網やたも網等で漁獲される。漁獲されたアキアミは、鮮度の良い生のものが刺身や鍋の材料などで食されるほか、塩漬けや干物として加工される。

主な生産地

 福岡県、佐賀県、熊本県

生産の動向・消費の動向

 あみ漬けは、かつては自家消費用、親類への贈答品として加工されていたが、珍味として需要があることから、 地元の直売所や量販店等で販売されている。生産量はアキアミの発生量に左右されるため、年間数トン程度であり、年変動も大きい。

原料選択のポイント

 アキアミは鮮度が落ちやすいため、漁獲後すぐに加工する必要がある。また、選別・洗浄作業を考慮し、ゴミや混獲物の多い漁場での漁獲は避けた方がよい。

使用する副原料

 塩漬けにするため、食塩が必要である。

加工技術

 あみ漬けに用いる大量の食塩は、雑菌の増殖を抑制する。そのため、長期間保存するものほど食塩の量を多くする。また、低塩で熟成させることによりうま味成分が増加する。

製造工程の概略

加工の実際

 あみ漬けは、限られた期間に漁獲される高鮮度のアキアミを用いるため、地元の漁業者が加工することが多い。

  • 原料 9~11月に護岸など沿岸域で群泳するアキアミをすくい網やたも網で漁獲して使用する写真1,2。あみ漬けは原料の鮮度が製品の品質を大きく左右するため、漁獲から加工まで短時間で処理することが最も重要である。

写真1 アミ漬けの原料 (アキアミ)(提供:佐藤利幸)
写真2 アキアミを漁獲するすくい網(提供:佐藤利幸)

  • 選別・洗浄 海水(塩水)を用いてゴミ等の異物を取り除くとともに、汚れを洗い流す。淡水を使用するとアキアミの色が変色して品質が低下する。

  • 塩漬け l0~20%の食塩を添加する。食塩の量は加工者の嗜好やアキアミのサイズによって分かれる。

  • 熟成 樽詰めして冷蔵庫に保存する。加工業者によってはアキアミの量の30%程度の重石を載せることもある。また、長期保存を行う場合は塩漬け後に冷凍する。

  • 包装 製品を100~200g程に小分けにし、容器に詰め、直売所等へ出荷する。

  • 販売 主に個人販売される。

写真3 アミ漬け(提供:佐藤利幸)
写真4 アミ漬け商品(提供:佐藤利幸)

 

品質管理のポイント

 品質劣化が早く、また異物混入などが問題となる。このため、鮮度のよい原料を用いて工程の低温管理をしっかり行うことや、異物を取り除くことが重要である。 

製品の形態

  100~200g程をプラスチック容器や小瓶に詰め、販売されている。

包装および保管方法 

 冷蔵保存が一般的であるが、長期保存を行う場合は冷凍保存を行う。

調理方法および食べ方

 塩辛として直接食べるほか、卵料理に加えるなど、料理の調味料として使用されている。

海外製品

 セウジョ(アキアミなどを原料とした朝鮮半島の塩辛。キムチ漬けに加える材料などとして利用される)

(著者:福岡県水産海洋技術センター豊前海研究所 佐藤 利幸)