かつお類調味加工品とは
かつお類を使った調味加工品は多種多様であるが、ここではカツオの味付け節、はらんぼや角煮等の味付け加工品、ソウダガツオの味付け節について述べる。ソウダガツオはマルソウダ、ヒラソウダの総称である。
カツオとマルソウダの味付け節は、生節を醤油やみりんなどで調味し加熱したものであり、角煮は生節を輪切り等にして甘辛く煮付けたものである。はらんぼ加工品は、はらも(腹部の脂の乗った腹の部分)を塩や醤油で味付けし焙焼したもので、若い世代にも好まれている。
主な生産地
鹿児島県、静岡県、高知県 等
原料選択のポイント
かつお類調味加工品の原料には、カツオの他ソウダガツオ等が使用されており、漁獲後品質低下を防ぐため、速やかに凍結されている。また、保管は-30℃以下で冷凍保管され、グレーズ等の処理にて保管中の劣化も防止している。季節により脂肪含量の違いがあり、脂肪の多い個体は刺身やたたきだけで無く、味付け加工品でも好まれる場合も多くなっている(写真1)。
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加工技術
かつお類調味加工品の多くは、鰹節や宗田節と同じ製造工程を経て、製造されている。つまり、カツオでは原料を3枚におろし、かごに並べて煮熟されるまで、ソウダガツオでは煮熟後、頭と内臓を除去し二つ割りにするまでは同じ工程である。その後、それぞれの加工品に調味加工され、包装殺菌して長期保存できるようにした製品である。
製造工程の概略


加工の実際
- 原料 生鮮カツオ(写真1)はそのまま、冷凍カツオは、水槽内で解凍して用いる。冷凍ソウダガツオはそのまま煮熟するため解凍不要である。
- ドレス加工 解凍したカツオはドレス加工(頭部、内臓を除去)し、はらもを採取する。(写真2、3)
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- 三枚おろし ドレス加工したカツオを、3枚におろす。
- かご立て 煮熟用かごにカツオの半身を並べる。ソウダガツオは丸のまま煮熟用かごに並べる。
- 煮熟 80~90℃の煮熟槽で、カツオは約90分間、ソウダガツオは約60分間煮熟する。
- 身割り・骨取り 放冷後、カツオは身を半分に割って骨を抜く。半身をそのまま使う場合もある。マルソウダは頭部、内臓を除去し、身を半分に割って骨を取り加工品に合うサイズに成形する。
- 調味液浸漬 醤油やみりんを含む調味液に投入し、節やはらもに味をしみこませる。
- 煮付け 調理釜に醤油や砂糖で甘辛い調味液を作り、角切り等にしたカツオを投入して煮付ける。
- 焙焼 焙焼する場合はガスや電気などの焙焼機を用いる(写真4)。
- 包装 真空包装を行う。
- 殺菌 レトルト殺菌する(写真5)。
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(撮影:阿部祐子)
- 検品 金属探知機で検査する。
- 出荷 梱包して出荷する。
加工に用いる機器等
煮釜、レトルト殺菌機、焙焼機、真空包装機等
品質管理のポイント
煮熟前の原料温度を低く保ち、うま味成分の分解とヒスタミンの増加を防ぐ必要がある。
製品の形態
それぞれの製品の個包装、またはそれらを集めた大袋包装の形態で販売している。
包装および保管方法
透明なフィルムで真空包装し、常温保管する(写真6~9)。
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(撮影:阿部祐子)
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(撮影:阿部祐子)
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(撮影:阿部祐子)
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(撮影:阿部祐子)
調理方法および食べ方
そのまま食べられるものが多くなっている。また袋のまま湯煎し温めてから食べる場合もある。味付け節では、大きな物はスライスしてマヨネーズを付けて食したり、ほぐしてサラダ等の具材としても利用される(写真9)。また、最近では、フレークを使ったかつおめしの素などの利用も多い。
(著者:元高知県工業技術センター 北村 有里、高知県工業技術センター 阿部 祐子)
